第100章 トリを飾って登場

「黒崎社長、昨日お帰りになったあと、ジュエリー業界の大御所塩谷元博さんからご連絡がありました。桜井さんの雰囲気が、先方の新作ジュエリーととても合うそうで……ぜひ当社と組みたい、と」

鈴木謙介は、仕事上の新しい動きを黒崎恒一に報告した。

「……ふん。受ける」

黒崎恒一は考える間もなく即答する。

塩谷元博の名は海外にも届く。組めるだけで価値があるうえ、利益も見込める案件だ。

「ただ……桜井さんのほうが……」と鈴木謙介は言い淀んだ。

これまでの二度の撮影を見ても、桜井瑞希は進んで仕事を受けるタイプではない。前は子どもを盾にできたが、今は彼女本人だ。あの手はもう通じないだろう。

「通知...

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