第132章 結果は出たか

「調べはどうだ。何か出たか」黒崎恒一は鈴木謙介を見やった。

「監視カメラの映像は技術の者に引っ張り出させました。ただ……特に不審な点はありません。怪しい人物も映っていないです」

黒崎恒一は眉根を寄せる。――考えすぎ、だったのか?

「いや。あの日の相手は、間違いなく桜井瑞希だ」その一点だけは、揺るがない。

最後まで姿は見えなかった。だが思い返せば、ボイスチェンジャーで声色は変えられていても、話し方の癖や言葉の切り方まで消せるものじゃない。

何より――かつて妻だった女の喋り方を、自分が忘れるはずがない。

そこまで考えて、黒崎恒一の脳裏にもう一人の顔が浮かぶ。今、自分の目の前にいる桜井...

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