第143章 つらい

桜井瑞希と関根承吾はずいぶん長く話し込んでいたのに、注文した料理がなかなか運ばれてこなかった。

関根承吾は時計を一瞥し、席を立つ。

「ちょっと待ってて。様子、聞いてくる」

桜井瑞希は頷いた。

「はい。すみません、関根先輩」

関根承吾はふっと笑う。

「なんでまだそんなに他人行儀なんだよ。……それに、もっと俺を困らせたっていいのに」

「それはダメです!」

桜井瑞希は、関根承吾の言外の意味にまるで気づいていなかった。

鈍い。そういうところも、もう慣れた。

それでも関根承吾は待てると思っていた。今の瑞希は、彼を受け入れる未来なんて考えもしないだろう。けれど彼は、いつだって彼女の一...

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