第171章 無理しなくていいんだよ

「黒崎おじさん、ねえ、わたしたちにお話してくれない?」

由衣はベッドに寝転がったまま、幸せそうな顔で黒崎恒一を見上げた。

颯太も続ける。

「瑞希おばちゃん、夜はいつもお話してくれるんだ。前はちょうど人魚姫のところだった」

「そうそう。まだ半分くらいでね、王子さまが助けてくれたのは別の人だって勘違いして、ほかの国のお姫さまと結婚しようとするところ」

由衣は頬をぷくっと膨らませた。

「なんでそうなるの? 命の恩人も分からないなんて、ひどいよ!」

その言葉を聞いた瞬間、黒崎恒一の胸に、言いようのない感覚が湧いた。

――この展開、どこかで。

「でも、最後までいかないと分からないよね...

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