第174章 人質に取る

「瑞希……びっくりさせないでよ。死んじゃったのかと思った……」

桜井瑞希が目を覚ますと、葉山静香がぎゅっと抱きついたまま、声を上げて泣いていた。

「聞いた? 先生が言ってたの。あなた、全然治ってないって。ここでまた倒れたりしたら、本当に取り返しつかないんだから」

瑞希はようやく、昨夜の出来事を思い出す。

「大丈夫。ほら、こうして生きてる。それに昨日の件は……会社としても、どうしても外せなかったの」

「そういうところだよ。いつになったら自分の身体を一番にできるの? 仕事とか、他のことじゃなくてさ」

静香の呆れた声に、瑞希は苦笑して頷いた。

「分かった。約束する。これからはちゃんと...

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