第180章 機会を見て逃げ出す

桜井瑞希は、今日はまだ始まって間もないというのに、すでに綻びだらけだと感じていた。もう、あれほど平静を装ってはいられない。

黒崎恒一の探るような視線を受けるだけで、胸の奥がざわつく。

「行こう。予定どおり、まだプレゼントの種類が三つ残ってる」

黒崎恒一はそう言うと、本当に次の目的地へ歩き出した。

けれど瑞希は、もう続けたくなかった。ここまで来てしまった以上、不安は増すばかりだ。これ以上一緒にいたら、何が起きるか分からない。

――いっそ、適当な口実で逃げよう。

瑞希は少し考え、スマホを耳に当てた。

「えっ、颯太がほかの子とケンカ? どうして……先生、少し待ってください。すぐ向かい...

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