第195章 耐えられない

「……やっぱり、耐えられないのか?」

関根承吾が思わず口にする。桜井瑞希が黒崎恒一と水野優奈が連れ立って現れたのを見れば、平気でいられるはずがない――そう分かっていた。

けれど瑞希は、彼に小さく笑ってみせた。

「大丈夫。もう吹っ切れたから。心配しないで」

「……そうか」

関根承吾はようやく胸を撫で下ろす。

そのときだった。会場の入口が、急にざわつき始める。

「皆さま、少しお下がりください! 黒崎大奥様がお通りになります!」

警護の声に、周囲の招待客が一斉に左右へ退き、一本の道ができた。

瑞希と承吾は顔を見合わせる。この物々しさ――ただ者じゃない。

しかも「黒崎大奥様」と呼...

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