第199章 やらねばならない

由衣は頭が重く、ぐらぐらする感覚に襲われながらも、ようやく必死にまぶたを持ち上げた。

そして、最初に視界へ飛び込んできたのは――黒崎恒一だった。

「黒崎おじさん!」

由衣はそう叫ぶなり、両腕を伸ばして抱っこをせがむ。

黒崎恒一は困ったように息をつき、由衣をそっと押し戻すようにして寝かせ直した。

「動くな。ちゃんと休め」

由衣はこくん、と素直にうなずき、再びベッドへ横になった。

ちょうどそのとき、桜井瑞希が病室のドアを開けて戻ってくる。由衣が目を覚ましたのを見るなり、慌てて駆け寄った。

さっき医師に状態を確認してきたところだ。吸い込んだのはごく少量の睡眠薬で、目が覚めたなら大事...

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