第215章 由衣はパパに会いたくなった

子どもたちのことで、黒崎恒一は桜井瑞希に長めの休暇を与えた。しかも、子どもたちが回復するまで会社に出なくていい、と。

けれど瑞希は、どこか引っかかっていた。最初の数日は黒崎恒一も病院に顔を出し、二人の様子を見に来ていたのに――ここ二日ほど、ぱったりと姿を見せない。

「ママ、もしかしてパパのこと考えてるの?」

由衣がにやにやしながら言う。

ぼんやりしていた瑞希は、はっとして顔を上げた。

「な、何言ってるの」

すると颯太まで、妙に真面目な顔で頷く。

「最近、関根おじさんもパパも仕事で来る回数が減っただろ。でも二人がいないとき、ママってこうやってぼーっとする」

「じゃあ、関根おじさ...

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