第221章 宣戦

桜井瑞希は手を動かしながら、ことあるごとに水野優奈を誘導しては、身体の痛みを認めさせようとしてきた。

けれど、どれほど痛くても――水野優奈は何度も何度も、歯を食いしばって耐えた。

今回の施術が終わった頃には、額から髪の生え際まで冷や汗でびっしょり。顔色は青白く、下唇は噛みしめすぎて血が滲んでいる。

「黒崎社長、水野さんの状態は把握しました」

道具を片づけながら、桜井瑞希は淡々と水野優奈を一瞥する。

「このまま鍼灸を続ければ、そう遠くないうちに脚は良くなっていくはずです」

「……まだ続けるの?」

水野優奈が目を見開いた。

桜井瑞希は頷く。

「長いこと麻痺していた脚が、そんな簡...

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