第95章 今日、私たちのパパになってくれない?

撮影に乗り気ではないとはいえ、当日――桜井瑞希は子どもたちを連れて、約束の時間どおり目的地へ到着した。

「わあ! ここ、すっごく広い! 由衣が行ったことあるどの公園よりも大きい!」

由衣は目を輝かせ、きゃっきゃっと走り回る。

「お兄ちゃん、早く! 超でっかい噴水だよ! ウォータースライダーもある!」

颯太も由衣のあとを追いながら、落ち着きなくあちこちを見ていた。

「二人とも、気をつけて!」

瑞希ははしゃぐ背中を見守りつつ、やはり心配が先に立つ。

「大丈夫だ。ボディガードがついてる」

横から聞こえた声に、瑞希は振り向く。黒崎恒一だ。

けれど、瑞希は愛想よくする気などさらさらな...

ログインして続きを読む