第5章
私にできるのは、引き続き観察することだけだった。
すぐに鹿島が応じる。
「梶浦さんのやり方に賛成です。今の状況は危険すぎますから、信頼できる相手は慎重に選ぶ必要があります」
梶浦は状況分析を続けた。
「現在、我々が直面している問題は二つ。第一に、七〇七号室の栗原がすでに自分の家族に危害を加えた可能性があること。第二に、七〇二号室の月城がすでに殺害された可能性があることです」
そして梶浦は提案した。
「状況を確認すべきだと思います。葛城さん、七〇二号室の月城のドアをノックしていただけませんか? 中に反応があるかどうかを聞くだけでいいです。相手と話す必要はありません」
私...
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