第208章 彼の優しさが彼女には耐えられない

彼は無様に地面に倒れ込み、起き上がる間もなく藤崎隼人に襟首を掴まれ、床に強く押さえつけられた。

「お前みたいな父親は世にも珍しい。父親の資格があると思っているのか?」

「俺に資格がないだと? じゃあお前にはあるのか? 自分の手で我が子を殺しておいて、どの面下げて俺を責める?」

藤崎隼人は激昂した。「黙れ。俺はお前とは違う」

「我々篠原家のことに、お前のような部外者が口を挟むな」

篠原銘清は逆に藤崎隼人の襟首を掴む手を掴み返し、反撃しようとしたが、藤崎隼人の拳が顔面に叩き込まれ、途端に鼻血が流れ出した。

藤崎隼人は屈強な体つきで、ボクシングの心得もある。篠原銘清が敵う相手ではなかった...

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