第351章 自分の身も守れないのに愛を望むのか?

いつの間にか個室の喧騒は遠のき、静かで緩やかなBGMが流れていた。

「星野さん、気分はどうだ?」

大きな手が、肩をポンポンと軽く叩く。

彼女は懸命に瞬きをした。頭はまだ霧がかかったようにぼんやりしているが、先ほどよりは幾分マシになっていた。

部屋に自分と志村翔平しかいないことに気づくと、背筋に悪寒が走った。彼女は必死の思いで体を起こそうとする。

今度は、志村翔平は無理に押さえつけようとはせず、彼女が起き上がるのをただ見ていた。

ふらつく足取りで立ち上がり、ソファに放り出されたバッグに手を伸ばして腰を屈める。その時、背後から伸びてきた両手が、彼女の腰を乱暴に掴んだ。

「きゃっ!」

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