第355章 君に情があっても、彼女に義があるとは限らない

眠れるわけがない。彼女は一晩中、布団にくるまり、ガタガタと震え続けていた。

ここはあまりにも不用心すぎる。

まるで、誰でも彼でも侵入できると言わんばかりだ。

この別荘の窓には、一階だろうが二階だろうが、防犯格子の一つもついていないのだから。

引っ越してきた当初は、そこまで考えが及ばなかった。住む場所があり、しかもそれが篠原詩織の持ち家だということで、彼女はすぐに承諾してしまったのだ。

まさか、住み始めて間もないうちに侵入してきた見知らぬ男に乱暴され、あまつさえ今夜は突然押し入ってきた黒ずくめの女に服を剥ぎ取られるなんて……。

自分が気を失っている間に何をされたのか、想像するだけでも...

ログインして続きを読む