第184章

斎藤奈々は唇を噛みしめ、一歩前に出た。

「試してみなければわからないでしょう?私だって肌が白くて美しいわ。それに斎藤家の持参金すべてを、あなたのためにささげるわ」

望月安はそれに興味を示さず、その言葉に正面から応じることもなかった。

彼は身を翻して歩き始めたが、数歩も行かないうちに酒が回り、体がふらついた。

斎藤奈々はそれを見るや、矢のように駆け寄り、崩れ落ちそうな彼の体を支えた。

望月安は彼女を軽く押しのけた。

斎藤奈々は眉を上げた。

「何を恐れているの?この女が攻めてくるのが怖いの?送って行くわ。ここに放っておいたら、他の女に拾われでもしたら、大損じゃない?」

望月安は拒...

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