第196章

「もう心配しなくていい。先に海外で過ごしてもらって、真相を解明したら迎えに行くから」

前田南は疑わしげに望月琛を見つめた。

彼女はようやく気づいた。車は彼らの家にも実家にも向かっていなかった。

空港への道を進んでいたのだ。

「何をするつもり?頭がおかしくなったの?」

「言ったでしょう。国内にいなさいって、出国しちゃダメだって。これじゃ罪を恐れて逃亡したみたいじゃない」

前田南は少し怒ったように望月琛を見た。

しかし望月琛は前方を見つめたまま、冷たくも揺るぎない視線を向けていた。

「お前が人を殺していないと信じている。本当にそんなことをしたのでなければな」

この言葉に、前田南...

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