第211章

望月安は呆然とした。

つまり、自分は一杯食わされたということか?

望月琛はやはりとっくの昔に異変に気づいていたのだ。彼がそれを表に出さなかったのは、計略に乗じたふりをしていたからに他ならない。

「佐藤さんはあなたの手の者でしょう? 彼は脱税容疑で連行され、取り調べを受けています。これにもあなたが一枚噛んでいるはずだ」望月琛は確信に満ちた口調で言った。

もし自分が本当に筋書き通りに動き、資金を凍結され、やりくりがつかなくなっていたら、その時こそ彼らは脱税の罪を自分に着せたであろう。

その時、パトカーが到着した。二人の警官が車から降りてくると、そのまま望月安に銀色の手錠をかけ、連行して...

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