第232章

階段を降りる時、ククが祥太の耳元に顔を寄せた。「お誕生日おめでとう、今日の主役さん」

「ありがとう、クク」祥太は心の中で有頂天になった。

リビングまで降りると、他のクラスメイトや保護者たちも次々にお祝いの言葉をかけてくれた。

この私立幼稚園に通えるくらいだから、家庭の経済状況が悪いところはそうそうない。だが、誰もが祥太の家のように大きな別荘に住んでいるわけではなかった。

とりわけ、望月琛がすぐそばに立っているのだ。

この機会に望月琛と親しくなろうと、心の中で色めき立つ保護者は少なくなかった。

「これからケーキを分けます。最初の一刀は今日の主役にお願いしましょう」山下池が祥太の手に...

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