第367章

前田南は黙々とパッケージの封を切っていた。

そこへ望月琛が入ってきて、彼女の隣に腰を下ろす。おもちゃのパーツを一つ手に取り、説明書に目を走らせてから、組み立て作業に取り掛かった。

二人の間に会話はない。部屋に響くのは、工具がぶつかる硬質な音と、時折説明書をめくる乾いた音だけだ。望月琛は時々顔を上げ、前田南の様子を窺う。手元のパーツと格闘する彼女は、眉間に皺を寄せ、何やら難航している様子だった。

彼は一瞬躊躇したが、意を決して声をかけた。

「手伝おうか」

前田南は顔を上げ、彼を一瞥すると、淡い笑みを浮かべた。

「いいえ、自分でやりますから」

望月琛は頷き、それ以上は何も言わず、ま...

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