第66章

「口が達者な」瀬戸渝は前田南を見る目がますます険しくなっていた。

どう考えても自分の方が年上なのに、前田南のこの態度はなんだというのか?

こんな有様で自分の息子の嫁になりたいなんて、夢見るのもいい加減にしろ。

どこの家が不幸になるか知らないが、前田南が嫁いだ家は鶏も犬も安眠できないだろう。

望月琛は執事を呼びつけた。

「先ほどのリビングの監視カメラを確認してくれ。映像を直接私のところに送れ」

「かしこまりました。すぐに」

執事は手際よく動いた。

監視カメラの映像が確認できた頃、望月お爺様も書斎から降りてきた。

主席に座った彼は、食卓の妙な雰囲気を敏感に察知した。

「どうし...

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