第7章
絵里視点
地上のイタリアンレストランが和也の表の顔だとするなら、この地下室は奴の素顔そのものだった。
コンクリート打ちっぱなしの壁には、びっしりと地図が貼られている。隅では正体不明の通信機器がサーバーラックに収まり、静かに熱を吐き出している。圧巻は壁際のガンラックだ。小隊くらいなら、ものの数分で完全武装させられるだろう。
居心地の良さなど、ここには一片も存在しない。あるのは、剥き出しの機能だけだ。
『これが、本物の「家族」の仕事ってわけね』
和也の手が、温かく、そして力強く私の腰に添えられ、部屋の奥へと導かれる。彼の部下たちの視線が突き刺さるのを感じた。ボスのために自らの組...
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チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章

4. 第4章

5. 第5章

6. 第6章

7. 第7章

8. 第8章

9. 第9章

10. 第10章

11. 第11章

12. 第12章


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