第6章

瑠美視点

何時間もベッドに横たわり、天井を見つめていた。泣きすぎて目が腫れあがり、ろくに開けることもできなかった。部屋は暗くなっていた。もう何時なのかもわからない。

その時、音が聞こえた。鍵が回る音。

勢いよく身を起こすと、頭がくらりとした。ドアがゆっくりと開く。

戸口に梨乃が立っていた。廊下の明かりに照らされ、逆光になっている。彼女は笑っていなかった。

「起きて」と彼女は言った。

私はただ彼女を見つめた。これは、何?

「起きなさいって言ってるの」彼女は部屋に一歩踏み入れ、ドアは開け放したままだ。「あなたは出ていくのよ」

「何ですって?」

「聞こえたでしょ」彼女の...

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