第24章 キャリアを築く

朝六時。若林星奈は目を覚ました。

子ども部屋のベッド脇にしばらく腰かけ、布団の中で小さく丸まって眠る若林優斗を見つめる。小さな拳は、彼女のシャツの裾をきゅっと握ったまま。ぐっすり眠っていた。

ここ数日で、優斗はようやく、彼女と初めて顔を合わせた頃のように全身を震わせなくなった。

相変わらず口数は少ない。けれど少なくとも、眠るときだけは、そばに寄ることを拒まなくなっていた。

この前の一件で、もう優斗を会社へ連れて行くわけにはいかない――若林星奈はそう痛感していた。

藤原圭司の案件資料は三度読み返した。コンプライアンスの手順の下に隠された部分を掘り起こすには、デスクにかじりついて書類を...

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