第27章 彼女は必ず離婚しなければならない

若林星奈が身じろぎすると、手の甲に刺さった点滴が引っ張られ、ちくりと痛んだ。

神田健斗がすぐに目を開ける。

「目、覚めたか」

「うん」若林星奈は上体を起こし、「今、何時?」

「6時半だ」神田健斗は立ち上がってぬるめの水をコップに注ぎ、差し出した。「体調は?」

「もう平気」

受け取って一口飲む。手の震えは、もう止まっていた。

神田健斗は彼女を見つめたまま、何も言わない。

若林星奈はコップを置き、自分から口を開いた。

「昨日は……ありがとう」

「礼はいらない。藤原圭司の件は、こっちで片をつけた。もう二度と、お前の前には出てこない」

若林星奈は小さく頷き、詳細は聞かなかった。...

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