第33章 拾い上げる

「裏切り、だと?」西野宏は冷ややかに彼を見据えた。「お前は口を開けば裏切りだ裏切りだと言うがな……最初から最後まで、裏切られたのは一体誰だと思ってる」

「おじいちゃん、現実はそこにあるんだよ。鑑定報告書に、白黒はっきり書かれてる。あの子は俺の子供じゃない。彼女が急いで離婚したがってるのは、もう次の男を捕まえてるからだろ? 俺を切り捨てて、あの雑種を連れて、別の男とどこかへ高飛びしようって魂胆なんだよ!」

彼は踵を返し、玄関へと向かって走り出した。

「待て! 今すぐそこに立たぬか! 一歩も動くな!」

西野直人はその場で足を止めた。胸を激しく上下させ、西野宏を振り返る。

「まずは自分の身...

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