第44章 攻めずして自滅する

防犯カメラを確認する?

山川心菜は、どうしても信じられなかった。西野直人が理由も聞かず、弁解も許さず、慰める視線ひとつ寄こさないまま――若林星奈の側に立ったことが。

いや、味方をしたわけじゃない。

あれは、この場にいる全員へ向けて、いちばん直接的で、いちばん冷酷な形で突きつけた宣告だ。

「俺は若林星奈を信じる。お前は信じない」と。

「直人兄……」

山川心菜は腫れ上がった頬を押さえ、涙をさらに溢れさせた。よろめきながら西野直人の前へ縋りつき、袖を掴もうとする。

「どうして……どうして信じてくれないの? こんなに痛いのに、見えないの? 精神科病院から出てきたばかりの狂った女のほうを...

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