チャプター 17

イライジャ・ヴォーン

彼は僕を壁に押し付け、両手で肩を強く掴んだ。その表情は切迫していた。

「何があった? やられたのか?」

言葉の端々に緊張が滲んでいた。

僕は固唾を飲み込み、頷いた。頬を伝う熱い涙を止めることができなかった。

「じ、自分が憎いよ、フォックス……」惨めな声が漏れた。「快感を感じてしまったからだ。くそ……今まで経験なんてなかったのに、初めてが全部あいつだなんて」

告白の重みに胸が張り裂けそうだった。

「犯されたのに……感じてしまったんだ。これからどうやって生きていけばいい?」

僕は両手で顔を覆い、自分自身への恥と怒りを隠そうとした。

どうしてあんな反応をしてし...

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