チャプター 42

イライジャ・ヴォーン

背後に誰かの気配を感じ、背筋がぞくりとした。反応する間もなく、たくましい手が腹部へと滑り落ち、俺を温かい胸板へと引き寄せる。

硬い筋肉に背中が押し付けられ、彼が手から石鹸を奪い取ると、身体中が痺れるような感覚に襲われた。

彼は無言のまま、俺の肌に石鹸を滑らせ始めた。その動きはゆっくりと丁寧で、触れられるたびに鳥肌が立つ。

一見、何気ない仕草のようだが、その感触には何かが込められていた。俺の身体が本能的に理解してしまう、無言の挑発だ。

「夕べは最高だったよ、バニー……」

首筋に彼の熱い吐息がかかり、思わず身震いする。

「特にお前がもっと欲しいとねだって、俺の上...

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