第342章

小林絵里は彼を見つめた。視線は凪いでいるのに、声だけがわずかに冷たい。

「でも、坂田和也。結局のところ――あなたが、わたしを信じなかったのよ」

坂田和也の眉がきゅっと寄る。

小林絵りはふっと息を落とすように続けた。

「今回はちゃんと説明できました。でも、次また誰かに陥れられて、わたしがうまく説明できなかったら? あなたは……わたしがやったって決めつける?」

坂田和也は薄い唇を一文字に結んだ。

……信じられるかどうか、彼自身にも保証できない。

彼は目を閉じる。脳裏に、ふいに映像が走った。

女が玩具を差し出し、彼は嬉しそうに受け取った。だが手にした瞬間――ドン、と玩具が破裂する。...

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