第384章

小林絵里は怒りに任せて睨みつけた。

「桜をどこへ連れて行ったの? 坂田和也……わたしたちの問題でしょう。お願い、他人を巻き込まないで」

坂田和也は鼻で笑う。

「俺たちの問題? じゃあ、あいつがいちいち口出ししてくるのは何だ」

その一言で、小林絵里は全身が震えるほど腹が立った。

だが坂田和也は、衆人環視の中で言い争う気はないらしい。彼女の腕を掴むと、そのまま商業施設を出て、強引に車へ押し込んだ。

「坂田和也、桜を返して!」

小林絵里がもがくと、坂田和也は肩を押さえつけ、氷のような声で言った。

「放してほしいなら、おとなしくしてろ。俺が満足すりゃ、放してやる」

小林絵里は彼を見...

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