第399章

あの曖昧で頼りない縁のためだけに、相手はプロジェクトをスタジオに回してもいいと思っている。

――もし本当だったら?

そうなれば坂田和也の前で好印象を稼げる。将来的に自分たちの会社にとっても、大きな助けになるはずだ。

小林絵里は淡々とした表情のまま言った。

「案件があるなら、やるだけです」

庄司玉輝は口元をつり上げて笑う。

「今後、こういう酒席があったら毎回お前も呼ぶ」

小林絵里は軽く笑って返した。

「でも、毎回松本幸雄さんに当たるとは限らないですよ」

庄司玉輝の目がふっと光る。

「いい。お前がいればそれで」

小林絵里はそれ以上何も言わず席に戻り、仕事に取りかかった。先に...

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