第424章

小林絵里は慌てて須藤星皓に言った。

「先に行って。ほんとに、わたしのことは気にしないで」

須藤星皓は彼女の困り顔を見て取り、静かにうなずく。

「承知しました。何かございましたら、ご連絡ください」

小林絵里「……」

今この瞬間、しゃべらないでくれることが、まさに一番の『お願い』なんだけど!

坂田和也の冷えた視線を背に、須藤星皓は踵を返して立ち去った。

小林絵りは坂田和也を見上げる。

「帰るんじゃなかったの?」

坂田和也の視線が彼女の顔に落ちる。底の見えない冷たさ。ぞくり、と小林絵里の背筋が震えた。

彼はそれ以上何も言わず、くるりと背を向けて歩き出す。小林絵里は慌てて後を追っ...

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