第517章

張りつめていた空気が、ふっと消えた。代わりに骨の髄まで凍るような寒気が押し寄せる……!

坂田和也と小林絵里が同時に視線を向けると、須藤星皓が腰にバスタオルを巻いたまま出てきた。濡れた短髪が額に貼りつき、細身の身体には薄く筋肉が浮いている。少年っぽさを残しつつも、確かな力を感じさせた。

次の瞬間、小林絵里の手首がぎゅっと掴まれる。強引に引き寄せられ、男の冷え切った声が降ってきた。

「小林絵里。何してんだ、ん? 家の中に男を隠してたのか?」

坂田和也の全身から危険な気配が噴き出していた。鋭い視線が小林絵里に突き刺さり、穴でも開けるつもりかと思うほどだ。

胸の奥で怒りが膨れ上がり、際限な...

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