第557章

小林絵里はその場に立ち尽くし、指一本動かさなかった。

坂田和也が鼻で笑い、彼女の腕を掴むと、そのままベッドへ押し倒す。重たい体が逃げ道を塞ぎ、灼ける息が容赦なく降りかかる。

小林絵里はそれでも、何の反応も見せない。

吐息が頬まで数センチというところで、坂田和也の動きが止まった。氷みたいに冷えた瞳で見返され、理由のわからない敗北感が胸の奥に沈む。

空気が、すっと固まった。

小林絵里は彼が動かないのを見ると、彼の体を押しのけてベッドを降りた。

「坂田和也。あなたがわたしに向けてるのって、結局は体への興味だけでしょう? じゃあ、その体が――あなたに興味を示さなくなったら? あなたが何を...

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