第565章

坂田和也は相手の表情を見て、苛立ちを隠さずに言った。

「どんな解決策だ。早く言え」

 新谷逢弥はまた黙り込んだ。しばらくしてから、ようやく口を開く。

「段階を踏め。まずは近づくな。向こうが、おまえを少しずつ受け入れるまで待て」

 坂田和也は眉間にしわを寄せた。

「もっと早い方法はないのか?」

 新谷逢弥は鼻で笑う。

「嫁がいなかった頃はどうやって生きてた? 嫁ができた途端、一日も待てなくなったのか?」

「そうだ。一日も待てない」

 坂田和也は平然と言い切った。顔色ひとつ変えない。

 新谷逢弥は、その厚かましさに負けた。

 むっとした顔で告げる。

「ない。ほかに手はない...

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