第568章

そのとき、入口のほうがざわついた。

小林絵里と夏目思乃が視線を向けると、小嶋未沙が艶やかなドレスに身を包んで姿を現した。頭にはダイヤのティアラ。自信に満ちた微笑み、凛とした立ち姿――所作のひとつひとつから名家の令嬢らしい気品が滲み出ている。

隣には夏目夕子。背後には古川修一と坂田和也が続いていた。

小林絵里の表情が、ふと固まる。

思乃が絵里を一瞥して言った。

「小嶋未沙って、子どもの頃から古川修一と坂田和也の後ろについて遊んでたの。家同士の付き合いもあるから、あの二人も未沙のこと、ずっと面倒見てたみたい。で、未沙は大きくなってから修一のこと好きになって……何年もずっと追いかけてる。...

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