第753章

夕暮れどき、茜色の陽がゆっくりと沈んでいく。

食堂の中はやけに賑やかだった。

孤児院には全部で二十人の子どもがいる。いくつか机を並べ、子どもたちはそれぞれの卓を囲んで座っていた。

斉藤子玄は年上の子に年下の子の面倒を見させるよう手配し終えると、小林絵里のほうへ戻ってきた。

「別に、そんな急いで帰らなくてもいいだろ。まだ安町の変わりようを見てないじゃないか。リゾートの別荘地だって、もう形になってきてるんだぞ」

絵里はふっと笑い、「時間ができたら、また戻ってくるわ。それに……今回のこと、わたしはあなたにお礼を言わなきゃ。はい、この一杯はあなたに」と言った。

彼女はビールを持ち上げ、に...

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