第860章

松本桜はむっとして言い返した。「それ、どういう意味? わたしに手がかりがあるわけないって言うの? 教えてあげない。ほら、早く言って。坂田和也はいまどこ? 直接会って話すの!」

古川修一はふっと笑った。電話越しでも、松本桜がじたばたしている姿が目に浮かぶ。その様子が愉快でたまらないらしい。もったいぶることもなく言う。

「いま本人に電話してみる」

「早くして」

松本桜はそれだけ言って、通話を切った。

そして小林絵里に向き直ると、ぱちりとウインクしてから言った。

「この二日、わたしたち絵里のこと探し回って大騒ぎだったんだよ。松本幸雄なんて警察に連絡しそうになってたし。でも坂田和也に会え...

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