第10章
使い捨て携帯を取り出した。
そして、警察に電話をかけた。
「東地区の廃倉庫! 第七倉庫です!」私は声を低めた。「誰かが誘拐されて! 銃声と悲鳴が聞こえました!」
「落ち着いてください。警官が向かっています」
「早く来てください!」
電話を切り、時間を確認する――二十分。完璧だ。
次の段階は、証拠の送付。
ノートパソコンを開き、ホットスポットに接続すると、キーボードの上で指が飛ぶように動いた。蓮司のスマホをハッキングしてダウンロードしておいたすべてのデータとチャットログが、今、活用される時が来た。
すべてをパッケージ化し、警察庁監察官室、朝日新聞、そして法務省...
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チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章
8. 第8章
9. 第9章
10. 第10章
11. 第11章
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