第15章 肩を並べて進む

彼女の瞳いっぱいの呆然を見て、芳丸巡哉の視線に、ほとんど気づけないほど淡い――それでいて確かな――諦めにも似た無奈がよぎった。

当然、彼は知っている。

彼女の大学の卒業制作から。名の知れた宝飾会社の誘いを断り、独立して自分のアトリエを立ち上げたことまで。ずっと、ずっと見てきた。

「君の才能は、あんなくだらないやり方でかき消されるべきじゃない」

声が、無意識に少しだけ柔らかくなる。

「世論を鎮めて、さっさと忘れさせる。作品が一番いいタイミングで世に出るよう守る。そのほうが――道化を一匹あぶり出すより、よほど大事だ」

そういうこと、だったのか。

彼は無関心だったわけでも、弱かったわ...

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