第19章 事業提携はいいが、恋愛は無理だ

白川凰姫は勢いよく顔を上げると、芳丸巡哉が状況を飲み込むより早く、ぎゅっと目を閉じた。怖さをごまかすみたいに勇気をかき集め、ひんやりした薄い唇へ、素早く口づける。

触れたと思った瞬間には、もう離れていた。

芳丸巡哉は完全に固まった。

唇に残る、柔らかくて温かな感触。しかも今度は、彼女から。

いつも距離と警戒をたたえていた瞳は固く閉じられ、長い睫毛だけが小刻みに震えている。

張り詰めていた芳丸巡哉の理性が、音を立てて崩れた。

彼は彼女の後頭部を強く押さえ、受け身を捨てて攻めに転じる。容赦のない、奪いにかかるキス。火が野を焼くような勢いで、侵食し、略奪し――。

矛盾の種は、制御不能...

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