第51章 芳丸家は彼女を受け入れられるのか

温水鈴花の顔色が、わずかに変わった。

相良沢弥は二人の反応を余すところなく見届けると、さらに畳みかけるように言った。

「当時、白川家が凰姫を芳丸家に嫁がせたのは、芳丸家のおばあさまを安心させるためだと聞きました。期限は5年……でしたよね。いまもおばあさまはお元気そうですし、その5年も、そろそろ満了じゃないですか?」

白川昭修がようやく顔を上げた。視線に、探るような色が混じる。

「今の僕は、芳丸家ほどの力はまだありません。けど――昔の僕でもない」

相良沢弥はそう言って、秘書から書類を受け取り、そっとローテーブルへ置いた。滑らせるように、二人の前へ差し出す。

「僕の名義のファンドで、...

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