第9章 彼の子を身ごもればいいだけ

白川家。

温水鈴花の怒りは、再び白川凰姫へと向けられた。

「芳丸家の子さえできれば、全部解決じゃない!」

最後の命綱でも掴んだみたいに、怨みの表情が狂熱へ変わっていく。

「巡哉がどれだけ怒っても、実の子は捨てられないでしょ。腹が役に立てば、相良沢弥が一人だろうが十人だろうが、あなたの位置は揺らがない!」

白川逸也も目を輝かせ、大腿を叩いた。

「母さんの言うとおりだ! 姉ちゃん、これが正攻法だって! さっさと息子産めよ。そしたら芳丸家の財産は全部、俺たち……いや、姉ちゃんのものだろ?」

言いかけて、慌てて言い換える。

白川昭修は険しい顔のまま黙っていたが、その「当然だろう」とい...

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