第161章 我々古賀家は、親族を助け、理を助けない

野次馬はどんどん増え、幾重にも人垣ができていた。

「すみません、通してください!」

小野寺彩音が人混みをかき分けて進むと、中から苦痛に満ちた呻き声と怯えた泣き声が聞こえてきた。

「洛条北兎、ひどすぎるわ。橋爪さんは妊娠してるのよ!」

「そうよ!お腹の子はまだ生まれてないけど、それでも一つの命じゃない!」

「洛条北兎、橋爪薇々さんが孕んでるのがあんたの旦那の子供だからって、子供に罪はないでしょ!なんて酷いことができるの!」

……

周りは口々に洛条北兎を非難し、中にはその顔に指を突きつけんばかりの者もいた。

小野寺彩音はさっと体を滑り込ませ、洛条北兎の前に立ちはだかった。

「中村...

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