第223章 赤ちゃん、先に出て行って

一瞬、オフィス内は死んだような静寂に包まれた。

しかし、南韻の泣き声と叫び声は、まだはっきりと聞こえている。

まるで滑稽な錯乱劇のようだ。

高梨教授は信じられないといった様子で目を見開いた。

小野寺彩音の母親は、彼女が幼い頃に亡くなったのではなかったか……? そもそも母親が生きていたのなら、この子が継母の下で生活を強いられることなどあっただろうか? 精神病院に送られ、苦しみを味わうことなどあっただろうか?!

小野寺彩音は全身を硬直させ、まっすぐに南韻を見つめた。南韻がこんなにもあっさりと自分たちの関係を暴露したことが信じられなかった。

どうして……?

よくもそんなことが?

ここ...

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