第225章 古賀硯司、そんなに早く私を好きになったの?

午後の日差しが強い時間帯だった。

小野寺彩音が高梨教授から与えられた新たな仕事に没頭していると、ドアのチャイムが鳴った。

モニターを見ると、お腹の大きい洛条北兎の姿が映っており、小野寺彩音は驚いて慌ててドアを開けた。

「北兎、どうして——」

「彩音、お誕生日おめでとう!」

小野寺彩音の心配する声は、洛条北兎の弾むようなサプライズの声にかき消された。

小野寺彩音は一瞬呆然とした。このところごたごたが多すぎて、自分の誕生日をすっかり忘れていたのだ。

彼女は夏至の日に生まれた。重要な節気の一つと言える。

しかし、南韻が死を偽装して去ってからの数年間、小野寺彩音はまともに誕生日を祝った...

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