第240章 神崎博士、私を利用するなら代償を払う

男が酒に酔い、その勢いで過ちを犯す。よくある話だ。

神崎暁は、自分と高橋樹の間にはきっと何かが起こるだろうと思っていた。バーへ彼を探しに行った時点で、すでに覚悟は決めていた。

しかし、酔った高橋樹は彼女を有無を言わさず家に連れ帰り、そのままベッドに放り投げた。

高橋樹はただ、優しく甘やかに彼女に口づけを繰り返すだけだった。アルコールで熱を帯びた大きな手が、何度も何度も彼女の体をなぞる。その手つきは優しく、慈しむようで、まるで壊れやすい宝物に触れているかのようだった。結局、高橋樹は彼女を隙間なくきつく抱きしめたが、最後の一線は越えなかった。

男の呼吸が、次第に長く穏やかになっていく。

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