第297章 小野寺知世、何を怯えているの?

洛条北兎は帝王切開で、手術室から出てきた時にはすでに意識がはっきりとしていた。

「まだ痛む?」小野寺彩音は病室に入ると、洛条北兎の手を握った。

洛条北兎は緩慢な視線を小野寺彩音に向けた。「あなたの怪我は、どうだった?」

小野寺彩音は一瞬、呆気に取られた。まさか洛条北兎の第一声が赤ちゃんのことでなく、自分の怪我について尋ねるものだとは思わなかったからだ。

「大丈夫よ。ただの擦り傷だから、もう手当てもしてもらったわ」小野寺彩音は彼女を安心させるように微笑んだ。「赤ちゃんは新生児科にいるの。二、三日もすれば会えるわよ。本当に男の子だった! 心配しないで。産褥期にあれこれ気をもんじゃだめよ」

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