第299章 小野寺彩音、あなたは嘘ばかりついている

小野寺彩音は何度も首を横に振った。「そんなことない、そんなことないわ。彼があなたを恨むはずがない。きっと良くなるから!」

 小野寺彩音は探るように、ゆっくりと前に進んだ。「北兎、昨日、赤ちゃんに会いに行ったの。後で私と一緒に会いに行かない?」

 洛条北兎の視線が小野寺彩音から古賀硯司へと移り、二秒ほど見てからまた小野寺彩音に戻り、ゆっくりと微笑んだ。

 小野寺彩音はその隙をついて素早く駆け寄り、洛条北兎をぐっと抱きしめた。

 側にいた数人の医療スタッフがさっと前に出て彼女を抱え込む。洛条北兎が落ちて、小野寺彩音まで巻き添えにするのを恐れたのだ。

 洛条北兎は、皆がわらわらと自分を安全...

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